インフレ下での資金運用

物価の高騰が止まりません。このままだとお金の価値が下がる一方で、インフレーションが深刻化していくことになります。以前にもお話ししましたが、現在の経済全体には大きな「格差や歪み」が生じています。2019年頃に「老後2000万円問題」が話題になりましたが、今や3000万円、そのうち4000万円と言われる時代が来るのではないでしょうか。
実際に買い物をしても、「昔は100円で買えたパック卵(いわゆる「目玉商品」)が今は300円」「6pチーズ、ポテトチップなどは減量(ステルス値上げ)に加え、その価格引き上げを実感します。これはまさに、お金の価値が下がっている(=インフレ)と言うことです。
さらに深刻なのは、日本の公的年金は「マクロ経済スライド」という仕組みがあることです。現役世代の減少に合わせて「物価の上昇ほどには年金額を増やさない」というブレーキがかかるため、物価高には完全には追いつかず、実質的な購買力は目減りしてしまいます。
一方、アメリカでの公的年金は物価上昇分がダイレクトに反映される仕組みですが、それでも昨今の記録的なインフレや生活費の高騰により、高齢期になってもパートタイムなどで働き続けるシニア層が非常に多いとも言われています。物価連動すらしない日本であれば、その厳しさはさらに増すでしょう。
今、市場では投機マネーが政策の裏をかくように動き、物価高をさらに押し上げて経済の「歪み」を生んでいます。このような時代において、日本の「物価高に追いつかない年金」と「超低金利の預金」だけで人生100年時代を乗り切ることは、金銭的に極めて厳しくなっています。
では、どうすれば生活を守れるのでしょうか。
投機マネーが物価を押し上げているのであれば、私たちはマネーゲームの荒波に飛び込んでギャンブルをするのではなく、「世界の経済成長の波(成長する資産)」に一部乗るしかありません。
大切な老後資金を守るためには、ただ預金に眠らせて目減りさせるのを眺めるのではなく、「インフレによる物価上昇のスピードに負けないための、安全で堅実な資産の置き場所」を確保することが、今や必須の生存戦略となっているのではないでしょうか。