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1.薬液の希釈(濃度)
家庭菜園や庭において病害虫や雑草は避けて通ることのできない問題です。ただ、家庭菜園では健康な土壌、つまり、土づくりをすることで病気は相当、防ぐことができます。健康的な土壌では病気に強い丈夫なやさいが育つからです。この土づくりは別の機会にするとして、ここでは、農薬の安全かつ効果的な賢い使い方に触れたいと思います。よく、無農薬にこだわる方もいますが、農薬の使い方に気を付ければこれはこれでOKではないでしょうか。
そこで、口に入るやさいですが、残留農薬の問題があるのでその使用は最小限にして、回数と希釈(濃度)を必ず守ることです。
そうなると解りにくいのが希釈(濃度)です。
その昔、農家さんで使う、農薬は500㏄(g)に入っていました。つまり、水和剤といって水で希釈(濃度)する薬で、今は大型タンクになっていますが、それ以前は散布するタンクが500リットルで1000倍に希釈すると5反(50アール)に散布できるようになっていたからです。
2.家庭用4リットルタンクの扱い
家庭菜園で使う散布器(蓄圧式)はホームセンターでは4リットルタンクが多いようです。農家さんの希釈(濃度)を4リットルタンクに置き換えると
◎殺虫剤の場合、オルトラン水和剤4gで40㎡に散布できるということになります。4gってかなり少量です。きちんと量って頂ければ問題はないですね。1500倍に希釈(濃度)するともっと少ない量です。これで、しばらく虫は寄り付きません。
害虫はよく手で捕まえてつぶすのが一番だと言われます。しかし、中々出来ない技ですね。どうしても害虫を駆除しなければならないことになったら規定量を守って、目分量で希釈したり、一カ所に集中(高濃度になります)して散布したりしないでください。
家庭菜園では農家さんとは違って、面積は少なく薬量も微量です。アバウトはアウトです。
3.雑草処理は除草剤
小さなお子さんやペットに気を付けることができれば、除草剤の使用は労力的に大変助かります。そこで、
◎まず、芝生のクローバーです。選択制の除草剤としてMCPP液剤があります。適正な希釈(濃度)にしないと芝に薬害が起きたり広葉雑草が枯れなかったりします。そこで、薬液20㏄(200倍希釈)でちょっと多めに散布してください。二度散布は芝に薬害が起きますので気を付けてください。三日もするとクローバーがクニャクニャになって10日も過ぎれば褐色になって枯れてきます。
◎つぎに、非耕地の雑草処理ですがグリホエキス液剤があります。価格的に他と比べ安く効用も遜色ないです。薬害のことは心配ないので薬液120㏄(概ね35倍希釈)で散布してください。それ以上濃くするともったいないだけです。三日もすると雑草がしなって10日も過ぎれば褐色になって枯れてきます。
いずれの除草剤も接触型ではなく移行型の農薬です。薬剤がかかった部分から成分を吸収し、雑草全体(根まで)を枯らしますので薬効に時間がかかります。
4.展着剤は忘れて
これまでの話しでお気づきかもしれませんが、葉に薬をいかに吸着させるかで薬効が変わります。薬も広葉より針葉、ガサガサよりツルツルの葉は吸着性が悪くなります。そこで糊の役割を果たすのが展着剤です。
ただ、農薬には界面活性剤等加工されているのも多く、展着剤を入れることで効用が逆に悪くなる場合があります。ご家庭では使用頻度が少ないのでそこまでして入れる必要はないので展着剤のことは頭から忘れて良いと思います。
5.蟻の駆除はこれで撃退
住宅の基礎回り、エントランスのレンガなどの敷石、庭などに蟻が巣付いて家の中に入ってきたりします。特に砂利系の敷地では悩まされます。そこで、小さなお子さんやペットに気を付けることができれば、つぎにより駆除できますのでお勧めします。
◎1.8リットルのペットボトル4本を用意し、計量カップに砂糖250g、オルトラン水和剤10gを水で溶かし、ペットボトルに四等分に分けて注ぎ水を足します。蟻の巣のひどいときは薬液を倍にして下さい。これを蟻の巣穴や通り道にかけて下さい。三日もすれば蟻の姿は消えてしまいます。
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