利益相反行為という言葉をお聞きになったことがあると思いますが、「一方の利益になることが、もう一方の不利益になるような利害が対立する状態」のことを指します。商取引においては一見、買い手の「少しでも安く買いたい」売り手の「少しでも高く売りたい」の利害が対立している感がしますが、これは利益相反行為とは言わず、経済学でいう「利害の不一致(対立)」であって、法的な「利益相反行為」とは区別されています。
そもそも、この「利益相反行為」が問題となるのは「本来、相手(本人や会社)の利益を守るために最善を尽くす義務のある人」が自分の利益を優先して相手に損害を与えるケースを指すようです。しかし、通常の商取引における売り手と買い手は、それぞれ自分の利益のために動く独立した当事者です。相手の利益を守る義務はお互いにないため、利益相反行為に当たらないという意味です。
ただし、売り手と買い手の間に「他人のために誠実に働かなければならない義務(忠実義務・受任者の義務)」が介在すると、一気に法的な利益相反行為に該当するようになります。
不動産仲介においては一人で売主と買主の両方の代理人なるのは民法第108条(双方代理の禁止)に抵触することになります。両手取引と呼ばれる仕組みです。つまり、一見、双方代理ということになります。このことについて、宅地建物取引業においては「媒介」ということで、あくまで売主と買主の間を取り持ち、「契約の成立を支援」する立場をとっています。従って、売り買いの決定権は当事者間にあり、仲介業者が勝手に契約を成立させるわけではないため、法律(民法)上の「双方代理に禁止」には抵触しないというのが法的解釈です。
このことから、「契約の成立するまでのプロセス全体を、専門知識をもって支援する」ことが求められているからこそ、国家資格や免許が必要であり、その対価として手数料を受け取ることが許されています。
不動産を取り巻く環境は複雑さを増してきてます。宅建業者は専任の宅建取引士を擁して日々精進を重ねながらお客さんの支援を行っています。一昔前の悪いイメージの不動産屋さんではないことを肌で感じ取って頂きたいと思います。
専門知識で契約成立を支援する






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