１．はじめに
コンサルタントという言葉を聞くことがあると思いますが、どんなことなのかよくわからない方も多いのではないでしょうか。それは、企業などの組織で抱えている問題に対して、その解決を支援する場合が多く、個人が抱えている問題の解決の手段としては、日本ではまだまだ浸透されていないかもしれませんね。
近代社会においては暮らしの多様化に伴い、複雑な問題を抱えることあり、その解決に対する術がなく、多くは自身で抱えながら悩まれてこともあるのではないでしょうか。そんな悩みに対して解決支援をしてくれるのがこのコンサルタントです。
今回は不動産に特化した不動産コンサルタントについて取り上げていきたいと思います。
２．プライマリ・ケア(総合診療)医の登場
世の中の技術の進歩とともに、医学も急速に進歩しました。新しい検査や治療が開発されると同時に、医学は細分・専門化してきました。様々な疾患の患者が訪れ、その疾患に担当医の専門領域にある場合は医師と患者共に適切な対処が行われことになります。しかし、そうでない場合は適切な対処がなされないことがあります。そこで、急速に進む専門化に対して、医療を幅広く扱うプライマリ・ケア(総合診療)医の必要性が求められ、日本においては１９７６年に出来て今日に至っているそうです。
３．求められるコンサルティーション
このことは医療現場だけではなく、社会生活において一士業の専門知識を以て、ことこれに当たるだけではクライアント(顧客)の要望に応えられない問題も出て来ており、いま、コンサルテーション(Consultation)が注目されています。
コンサルテーションとは日本語訳で「協議」と言う意味で使われており、「三人寄れば文殊の知恵」と言ったとこでしょうか。とは言うもののただ集まって協議しても、必ずしも文殊の知恵につながるわけではありません。そこには問題の全体を見極め、解決策を見出し、クライアント(顧客)に援助することができる幅広いスキルが求められ、この話し合うプロセス、すなわちコンサルテーション(協議)において、中心となって、ことこれにあたる専門家をコンサルタント(Consultant)と呼び、そこに加わるその道の専門家をコンサルティ(Consultee)と呼んでいます。
つまり、この一連の作業によって解決策を講じ、プロジェクト(計画)を進めていく重要な役割を果たしていくのが不動産コンサルタントだと言うことになります。
４．不動産コンサルタントは宅地建物取引士
不動産の取引にあっては、宅地建物取引士がその不動産の重要事項を説明することが義務付けされています。しかし、なかには諸問題を抱えていて、そのままでは取引が困難なこともあります。この問題を解決するためにはスキル(Skill)が求められることになります。
スキルとは訓練や学習によって習得した能力や技術、知識のことを指します。生まれ持った才能とは異なり、努力によって伸ばすことが出来ます。つまり、後天的に身に着けた力と言うことになります。そして、解決策を見出すスキルの高い人とは、物事を成しうる力を持ち、状況に応じて必要な能力を発揮できる人を指します。
よく、人と話をしていて器(スキル)の大きさを直感的に感じることがあります。そして、多くはこれまで生きてきた経歴を見るとその器(スキル)を垣間見ることができるものです。まさに、スキルは、その人の生きようを経て培われた能力と言うことに事ができます。
このことからコンサルテーションを進めるのは宅地建物取引業者ではなく、宅地建物取引士であることです。つまり、宅地建物取引士がコンサルタントになり得る資格者であり、加えて、高いスキルを持ち合わせていることが重要なポイントと言うことになります。
５．まとめ
このアイキャッチはChatGPTの有料版Plusで作成した不動産コンサルタントのイメージイラストです。左がコンサルタントへの相談で右がコンサルティを交えたコンサルテーションになります。AIでは的確な指示で高度な作業をこなしてくれる、そんな時代になって来ました。このAI技術は深層学習モデルにより飛躍的に進化したと言われています。とは言うものの、いくら豊富な知識を持っても、状況に応じて解決支援するには人の手に勝るものがないのが現状です。
これまで述べてきたように、不動産コンサルタントが中心になって全体のマネジメントを発揮しながら、専門的な部分をコンサルティに託し、効率的かつ効果的に問題解決していくことが求められているのではないでしょうか。
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